ゼッチはZEH、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの頭文字とその略で、外皮の断熱性能などの大幅な向上と、高効率な設備システムによる室内環境の質維持と向上を意味します。
これにより大幅な省エネルギーを実現、再生可能エネルギーの導入による、年間の一次エネルギー消費量収支ゼロを目指す住宅を指します。
エスコシステムズさんがZEH住宅を提供しています。
つまり断熱性を高めつつ再生可能エネルギーを導入することで、エネルギーの使用量を賄い、自ら消費するエネルギーを作り出して使用する住宅だといえます。
断熱性能向上は冷暖房のエネルギー消費量の抑制に繋がりますし、同時に快適性が増して過ごしやすくなるわけです。
このような住宅は理想的ですし、実現を目指すのは合理的な取り組みですから、省エネルギーが叫ばれる現代にまさに相応しい取り組みです。
【参考】ZEH住宅とは? お得になるって本当? 補助金がもらえる条件や、光熱費を調べてみた【2021年度版】
地球温暖化によって冷房の必要性は年々増している
住宅には冷房に暖房を始めとして、換気と照明や給湯と、エネルギーを消費するものが多くあります。
地球温暖化によって冷房の必要性は年々増していますし、かつては避暑地のイメージが強かった地域でさえ、エアコンなしには快適な暮らしが実現しなくなっています。
暖房も同様に、降雪量の多い地域では毎年冬になると冷え込むことが多くなっており、何も対策をしなければ暖房費の大幅増が避けられないです。
しかし、これらの問題はゼッチに取り組むことで解消しますし、冷暖房の使用量を抑えられるので、環境負荷に頭を抱えたり心を痛めることもなくなります。
エアコンの温度設定を変えるとなると、消費電力が増えて電気代が気になるだけでなく、環境にどれだけ負担を掛けることになるのか気になるものです。
その点、ゼッチは冷房の温度が高めでも快適性が得られますし、同じく暖房も温度を低めに設定しても、やはり暖かく快適に過ごすことができます。
断熱性能を追求する住宅だからこそ実現する快適性
これも断熱性の高さ故で、断熱性能を追求する住宅だからこそ実現する快適性です。
国はエネルギー事情やCO2排出量を減らす必要性から、このゼッチの取り組みに積極性を見せています。
例えばロードマップを設定したりハウスメーカーや工務店の取り組みを後押しするべく、公募を行い目標値の公表などもしている状況です。
実際に住む人にとっては光熱費が節約できる分かりやすい経済面のメリットがありますし、環境に良いイメージを併せ持ちますから、訴求しやすく検討を後押しすることができます。
国は補助金などの優遇制度を設けることで、訴求を行いつつ普及拡大を目指しています。
高齢者にとっても暮らしやすい
高断熱な住宅は室温の変化が緩やかですから、急な温度の変化が体の負担となる、いわゆるヒートショックのリスクが減ります。
つまり高齢者にとっても暮らしやすく、心臓に不安を抱えている人も安心して暮らせることが分かります。
部屋間の温度差も小さく抑えられるので、高齢者だけでなく子供や大人にも快適な暮らしが実現します。
消費するエネルギーを自ら賄うゼッチは、太陽光発電システムを備える住宅が当たり前となっています。
日中に発電した電気を使う形ですから、夜も電気を使うには必然的に蓄電器の導入が必要です。
蓄電池は災害などの非常時にも役立つ
この蓄電池は災害などの非常時にも役立つことになり、インフラが復旧するまでの間、自宅が家族の安全を守るシェルターのような役割を担います。
(参考:蓄電池で有名なエスコシステムズ、サービスの評判や職場環境は?)
空気の熱を使ってお湯を沸かす機器は、電力消費量が抑えられることから、今では省エネルギー住宅の定番設備の1つです。
一見すると本当に実現するのかと疑問に思いがちですが、実用化されているれっきとした技術で、大手企業も参入して製品を開発、販売を行っているものです。
水を溜め込みお湯を沸かし必要な時に使えるようにする仕組みなので、災害の発生で停電になっても、タンクのお湯を使うことができます。
これは災害時に使える水にもなりますから、意識しなくても備えができて水の備蓄が実現することでもあります。
食料がなくても水は必須で、水なしに人は生きられませんから、そういう意味でもこういった設備は導入を検討する価値ありだといえるでしょう。
ゼッチは総合的に、住宅の快適性を高めつつ無駄を減らす取り組みなので、当然のことながら災害発生時の安心感が高まります。
冷暖房の使用が最小限で済むということは、万が一電気が使えず暖房が行えない状況が発生しても、ある程度は室温が維持できるということです。
室温を上げるには熱源が不可欠ですが、意外なことに人間の体は思いの外熱を排出している熱源ですから、家族が一箇所に集まり過ごせば室温の上昇に期待できます。
まとめ
快適性や健康の方面からメリットが伝わる取り組みですが、住宅そのものの寿命が延びる可能性も見逃せないポイントです。
住宅は内部から劣化することがありますが、これは断熱が不十分で温度差が生じ、結露が発生することでカビやシロアリにより腐ってしまう問題です。
ところが、徹底的に断熱して温度差を抑える設計の住宅であれば結露が発生せず、それを餌と必要とするものも増えませんから、結果として住宅の寿命が延びて更に経済性がアップします。
最終更新日 2025年6月27日